SS (懸濁物質) 測定

弊社の実験棟です。
今回はSS(懸濁物質)の測定方法をご紹介します。
SSはSuspended Solidsの略で、懸濁物質または浮遊物質と呼ばれています。
水1L中に含まれる小さな埃(孔径1μmのろ紙にかかる固形分)のことで、水の濁り・汚れです。これが多量に河川や海に放出されると、太陽光が水中に届きにくくなったり、魚のエラに詰まって酸素供給量が減るなど生態系に影響を及ぼします。ですので、水質における指標の中でも重要で基本的なものの一つになっています。
SS測定方法
- 最初に、使用する濾紙を計量します。
バインダー処理をしたガラス繊維濾紙ですので、洗浄の必要はありません。 - 測定対象の水を2mmのふるいにかけます。
SSは2mm以下のものですので、それ以上の大きな埃はここで取り除くのですが、弊社で測定する排水で引っかかることはまずありません。 - 濾紙をセットし、減圧ポンプを使って対象水を濾過していきます。
使用した容器に付着した固形分も、最後に水道水で洗い落としながら濾過します。 - ガラス繊維濾紙を取り外し、105°C-110°Cにセットした定温乾燥機に入れ、2時間ほど乾燥させます。
- デシケーターで放冷し、計量します。
ここから、最初に計っておいた濾紙の重さを引き、濾紙上に残った固形分の重さと使用した対象水の量(ml)からSSを計算します。




以上がSSの測定です。
水質検査の他の項目についても、測定方法をご紹介したいと思っています。お楽しみに。