電気浸透脱水機とは

電気浸透脱水機とは、二つの電極に汚泥を挟み直流電源を印加すると、負に帯電する汚泥粒子は正極に、正に帯電する水分は陰極に移動する電気浸透の原理を利用して脱水を行う装置です。
脱水しても含水率が高い余剰汚泥などの難脱水性スラッジに効果を発揮します。

電気浸透脱水機の特徴

  • 含水率80%(85%)のケーキを60%(70%)まで脱水するとケーキ質量が半減します(50%削減)
  • 脱水ケーキが自燃する含水率まで低下すると助燃剤(化石燃料)が不要となります
  • 既存の脱水設備に増設可能です
  • 出口のケーキ含水率が調整可能です
電気浸透脱水機

電気浸透脱水機

余剰汚泥などの難脱水ケーキを含水率60%まで脱水

電気浸透脱水機含水率減少

導入の効果

  • 1. ケーキ処分費50%削減!

    ケーキの質量を半減することで、ケーキ処分費が50%削減可能です。

    コスト削減効果(試算例)

    - 6.8 千円/t × 4t /日 × 310日/年 ≒ - 840万円/年

      
    汚泥処分費用削減グラフ
    注)試算条件:1tの脱水ケーキの場合(汚泥処分費20千円/t-wet、電気単価20円/kwh)
  • 2. 脱水エネルギー60%以上削減!

    化石燃料(助燃剤)を使用した乾燥や焼却による水分蒸発で使用されるエネルギーに比べ60%以上削減可能です。

    ※化石燃料の使用量ゼロ!(脱炭素に貢献)
    ※ケーキ保有熱量の増加により発電量増!
    エネルギー削減グラフ
    注)試算条件:1tの脱水ケーキを質量半減する場合(乾燥効率80%)
  • 3. CO2排出量40%以上削減!

    電気浸透脱水機を使用することによりCO2排出量は40%以上削減可能です。

    ※再生可能エネルギー使用時のCO2排出量は0%!
    CO2排出量削減グラフ
    注)試算条件:1tの脱水ケーキを質量半減する場合(乾燥効率80%)
  • 4. 脱水ケーキのバイオマス燃料利用!

    有機汚泥の脱水ケーキはバイオマス燃料として利用可能です。

脱水の原理

汚泥中水分組成

汚泥中の水分構成は、

  • 粒子周囲の自由水 A
  • 粒子間の間隙水 B
  • 粒子表面の表面水 C
  • そして粒子内部の内部水 D
です。

ベルトプレスやスクリュープレス脱水機などの機械式脱水機は、加圧力(圧搾力)を加えることにより A と B の一部が脱水されます。

機械式脱水
電気浸透脱水

電気浸透脱水機は直流電圧を印加することにより、負の電荷をもつ汚泥は陽極に、正の電荷をもつ水分は陰極に移動する原理を用いて脱水します。
機械式脱水機では脱水できない B と C が脱水されます。

スリットセーバー + 電気浸透脱水機
処理動画

              

小型評価試験機(スラッジテスタ)

スラッジテスタ

テストのご案内

現在、電気浸透脱水機(小型評価試験機)での脱水性能処理テストを承っております。
脱水機構をスケールダウンした試験で実機の性能評価(含水率、必要電力量等)が可能です。
お気軽にお申込みください。
※ 汚泥サンプルの性状によってはテストを行うことができません。あらかじめご了承ください。

テスト依頼フォームで『電気浸透脱水性能テスト』を選択の上、必要事項をご記入下さい。

ページトップへ戻る